8月5日(土曜日)晴れ 岩見沢・ぶらり途中下車の旅

 
札幌から普通列車で 40 分ちょっと,岩見沢駅に到着.列車で 20 分も乗ると,本当についさっきまで 180 万人都市の中心にいたのかと思ってしまうほどの田園風景が車窓に広がる.札幌出発の写真もなし,車窓の風景もなしでいきなり岩見沢駅の駅舎の写真から始まっているのは,この時点までは写真を撮ろうという気はなかったため.

 
岩見沢競馬行きの無料バスの発車時刻まで少し時間があったので,近くをぶらぶらすることに.するとこんな看板が.「祭典」をやってくれるなんて,ごみも出世したものだ…….祭典なんて言葉,「なるほど!ザ・ワールド 春の祭典」ぐらいでしか聞いたことないぞ.

 
で,何をやっているかと思ったら,単にバザーというかフリーマーケットでした.最終準備に余念がない出店者の皆さん.

 
駅前の石畳には,ブロック一つ一つに名前が彫ってある区画がある.たぶん,いくらか出資すると名前を残せるのであろうが,こういうのって意外と市の財政も助かるものではないだろうか.

 
岩見沢駅のバスターミナルから無料バスで 10 分ちょっと,岩見沢競馬場に到着.バスを降りた瞬間,馬糞の匂いがぷ〜んと漂う,ってのは風情があって僕は好き.
「ばんえい競馬」というのは,馬が鉄そりを引いて走る速さを競うもの.北海道開拓時代,農民が農耕馬を使ってお祭りとして楽しんだのが始まりらしい.映画「雪に願うこと」で話題となった,というのでご存じの方もいるでしょうが,僕はこの映画のことな〜んも知りません.

 
ばんえい競馬のコースは直線 200m.途中に障害(坂)が 2 つある.写真はスタートゲートと第 1 障害.

 
こちらは第 2 障害とゴール付近.第 2 障害の方が第 1 障害より坂が高く,ここをいかに上るかがばんえい競馬のキーポイントであり見せ場である.ゴール線は高い塔が建っているところから続く線.なお,普通の競馬では鼻先がゴール線を通過した瞬間で判定するが,ばんえい競馬ではそりの後端がゴール線を通過した瞬間で判定する.これはそもそも「馬が荷物を運ぶ」ことに由来するものらしい.

 
場内には非常にこじんまりとしたばんえい競馬の資料館があって,そこにある馬の絵.

 
写真がボケててごめんなさい.本当は冬に行って馬の吐く息の白さを見るってのがいいんだろうね.

 
これまたこじんまりとした売店で購入したぬいぐるみ.
なお,このぬいぐるみは僕が欲しくて買った訳ではない,ということを強く主張しておきます.

 
場内にあった公衆電話.まあ,ウチの実家にもつい数年前(店をたたむ前)までピンク電話があったけどさぁ…….もう平成も 18 年だってのに.たぶん今の若い人たちはピンク電話を生で見たことはないのではないか.

 
1R の馬単のオッズ.このレースは 2 歳未勝利戦.10 頭立て.天候は曇となっているが,この時間は既に照りつける太陽が.
馬場水分というのは重要なファクターで,水分が少ない方が重馬場(パワーがいる&時計がかかる),水分が多い方が軽馬場.普通の競馬とは逆ですね.

 
1R のパドック.ばんえい競馬で使用される馬(ばん馬)は体重が 800kg〜1t ほど,普通のサラブレッドの 2 倍近くある.なお,粗相をする馬が多数で,○○の臭いがプンプン(←別に伏せ字にする必要はないですけど).

 
このレースの僕の本命馬.鞍上は竹ヶ原茉耶騎手(女性).素人がパドックを見ても何もわからないのだが,
 ● 前走の成績が良かった
 ● この馬は牝馬なので,牡馬に比べ負担重量が 20kg 軽い
 ● さらに騎手が(経験の浅い)女性なのでさらに負担重量が 20kg 軽く,つまり合計 40kg 軽い
ということで本命に.女性騎手だ「から」本命にしたというわけではないですよ.スポーツ新聞の本命は 2 番の馬だったが,僕は対抗で.

 
それと 3 番の馬にも少し期待.

 
生まれて初めて買った馬券がこれ.この他に単勝・複勝・馬複とさらに枠複を買い足し.

 
ゲートインも完了し,まもなく発走.

 
異常なし&準備完了.

 
スタート台から旗を振ってファンファーレ.

 
全馬,第 1 障害を越えて勝負の要,第 2 障害へ.普通の競馬と違い,騎手はソリに乗って馬を操る.

 
第 2 障害を真っ先に越えたのは僕の本命,10 番の馬.その後ろに見えるのは 2 番の馬.この瞬間は狂喜乱舞.
スタートゲート付近・第 1 障害・第 2 障害とどうやって写真を撮ったのか不思議に思う方がいるかもしれませんが,直線 200m のコースを走り抜けるのに 1 着の馬でだいたい 2 分かかるんですね.ですから小走りくらいで十分先回りできるわけです.

 
しかし……第 2 障害からの直線 50m が長かった(涙).3 番の馬が後方から一気に差しきって 1 着.うん,3 番−2 番? ということは……

 
的中しました! でも本命・対抗が 2 着・3 着で結局取りガミ…….結局,枠複の 2,3,8 のボックスだけで十分だったという話でした.

 
気を取り直して 2R.本命は一番堂々としていた 4 番.対抗は 6 番.

 
それと 8 番にも注目.特に理由はナシ.

 
第 2 障害を最初に超えたのは本命の 4 番.この瞬間がゴールなら当たりなのだが,結局またも本命・対抗が 2 着・3 着でハズレ.

 
時間の都合上,3R が最後のレース.この日騎乗していたもう一人の女性騎手・佐藤希世子騎手.

 
結果……馬複・馬単ともに万馬券.完敗でございます.つーか,素人には無理.

 
一人寂しくバスで岩見沢駅へ.帰りのバス代は有料.

 
岩見沢駅のホームにはこんなものが.やっぱ北海道が誇る文化なんですね.

 
新千歳空港へ向かう.普通は岩見沢---[函館本線]---白石(または札幌)---[千歳線]---南千歳---新千歳空港(運賃:1,550円)なのだが,折角なので岩見沢---[室蘭本線]---追分---[石勝線]---南千歳---新千歳空港(運賃:1,370円)で.岩見沢駅のみどりの窓口で「追分経由で」と言ったら「ホントにそれでいいんですか?」と聞かれた.岩見沢〜追分は 1 日 7 本しかないので無理はないのだが,聞き方から想像するに,運賃をケチしようとしてるだけではないかと疑われたっぽい.

 
ローカル線なのでエアコンなど当然ない.

 
もちろん窓も開けっ放し.大きなクモが座席を這って歩いていたり,窓から虫が僕の顔を目がけて飛び込んできたりするが,そんなことに負けるようではいけない.

 
僕の中ではなぜか,夏にローカル線の車窓から見えるこういう風景には玉置浩二の「田園」のメロディがぴったり合う.

 
ローカル線の駅標にしてはきれいな方でしょう.

 
こういうのも撮ってみた.因みに僕は鉄道マニアでも乗りつぶしが好きなわけでもなんでもない.

 
一面の緑ってのもいいものではあるが,美瑛・富良野はラベンダーの季節.車窓から一面のラベンダー畑を見たらさぞかし美しいだろうと思いを馳せる.まっ,それはいつか機会があったら.

 
追分で石勝線に乗り換えて南千歳を目指す.因みに,追分〜南千歳間の普通列車は 1 日たったの 6 本.

 
南千歳に到着.この日は「千歳航空祭」が行われていて,飛行機の編隊飛行が見られた(このせいで新千歳空港を発着する飛行機に相当の遅れが出たのだが).

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